IDEAの概要

IDEA海外版(アダプテーション版)の開発

IDEAは主として日本国内の製品・サービスに由来する環境負荷を算定しているため、日本国外の環境負荷の算定には不向きです。同一の製品であっても、その製品の製造/使用/廃棄の各段階に投入される各エネルギーや各原材料などの環境負荷量が日本と中国とでは異なるため、結果として各国のライフサイクルに由来する環境負荷量には大きな差が生じます。製品のLCAを詳細に検討するためには、各国のバックグラウンドデータベースの構築が必要不可欠です。以下に、LCAで利用されることの多い電力と上水道・工業用水道について、IDEAに格納している日本と中国のCO2排出原単位を比較しました。

日本と中国のCO2 排出原単位の比較例
日本と中国のCO2 排出原単位の比較例

海外のインベントリデータベースは先進国・新興国などの一部の国で構築されてきていますが、途上国ではデータベースの整備が十分ではない国もあり、整備までには時間がかかると思われます。そして、IDEAのようにすべての製品・サービスについて網羅的に整備されている例は先進国も含めて殆どありません。
そこで、現時点で整備されている日本のインベントリデータIDEAから、可能な限り高い精度でIDEA海外版(アダプテーション版)の開発を行いました。IDEA海外版は、IDEAの当該プロセスデータに投入されているエネルギーを、各国で公表されている統計資料などを用いて、当該国の要素①電力、要素②燃焼用燃料構成比、要素③燃料効率を反映させて作成しています。

IDEA Ver.2海外版データの作成方法

現時点で作成しているIDEA海外版の対象国は、中国(CHN)、インドネシア(IDN)、韓国(KOR)、マレーシア(MYS)、タイ(THA)、台湾(TWN)、ベトナム(VNM)、アメリカ(USA)、イギリス(GBR)、フランス(FRA)、トルコ(TUR)、ブラジル(BRA)になります。 IDEA海外版は、対象国から原材料や製品を輸入している場合や、対象国に製造拠点がある場合、対象国の実態を反映した環境負荷量を算出することができます。また、企業が今後の海外展開を検討する際に、環境面に関する判断材料を提供することができます。

IDEA海外版の対象国
IDEA海外版の対象国