自己紹介

大学院在学中よりCO2分離回収、CO2有効利用（Carbon capture and utilization: CCU）及び資源循環などエネルギー・環境に関する広範な技術の評価研究を行ってきました。技術評価はプロセスシミュレータを使ったプロセス評価、ライフサイクルアセスメント(Life cycle assessment：LCA)、多変量解析などの手法を用いる他、シナリオ分析の手法を用いた技術の実用化評価にも携わっています。
産総研ではカーボンリサイクル、ネガティブエミッション、循環経済についてCO2削減効果、コスト、及びマテリアルフローなどの観点から評価を行っています。近年では国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）のプロジェクトでCCU技術のLCAガイドライン作成、関係省庁におけるCCUのLCAに関する委員会に携わっている他、ミッションイノベーションのCDR（Carbon dioxide removal）ミッションにおけるLCA/TEA分科会共同リーダーを務めています。
専門は化学工学、資源工学、社会システム工学。

研究概要

・エネルギー・鉱物資源の確保に向けた各種政策・技術を評価するための手法に関する研究
・最先端技術開発によるエネルギー消費量、CO2排出量、鉱物資源消費量への影響評価手法の研究
・科学技術政策の策定における意思決定手法の適用に関する研究

略歴

１．最終学歴
京都大学大学院 エネルギー科学研究科 博士課程修了
博士（エネルギー科学）

２．職歴
1999年　公益財団法人地球環境産業技術研究機構　研究員
2004年　東京理科大学　理工学部　経営工学科　助手
2006年　国立研究開発法人産業技術研究所　技術情報部門　入所
2008年　同　イノベーション推進室　主幹
2015年　同　イノベーション推進本部　産学官・国際連携推進部　総括主幹
2018年　同　安全科学研究部門　主任研究員
2020年　同　ゼロエミッション国際共同研究センター　環境・社会評価研究チーム長

研究実績

過去の研究テーマ
１．二酸化炭素分離回収システム、水素製造システムなど各種化学工学システムの技術開発動向調査とLCA・経済性評価
２．太陽光発電、風力発電、バイオマスなど各種再生可能エネルギーの技術開発動向調査と経済性評価
３．エネルギー安全保障に関する研究動向調査
４．石油生産量の将来予測（オイルピーク予測）に関する研究動向調査
５．持続可能な開発指標に関する調査：バイオマスの社会性評価を例として
６．鉱物資源のリサイクル技術における開発動向と実用化時期に関する調査
７．磁性材料の開発における産業界のニーズ（材料開発目標）調査
８．鉱物資源の生産量・需要量予測及びマテリアルフロー解析による政策・技術評価
９．IT機器の研究動向調査と（超低電力消費型LSI開発による）電力消費量への影響評価
１０．シナリオプランニングによるエネルギー・環境分野における各種シナリオ分析

外部予算による研究

• 高効率な資源循環システムを構築するためのリサイクル技術の研究開発事業
• ムーンショット事業「LCA/TEAの評価基盤構築による風化促進システムの研究開発」