(2023年6月29日)
産総研の研究成果として、第33回SETAC Europe annual meeting(2023年4月30~5月4日、ダブリンコンベンションセンター、アイルランド)においてポスター発表により下記の研究報告を行いました。
・発表題目:Potential issues specific to in vitro toxicity tests of cellulose nanofibers (CNFs)
・発表者:Akihiro Moriyama, Isamu Ogura, Katsuhide Fujita
本研究では、CNFの細胞影響試験に関する文献レビューを実施し、細胞影響験評価に関連する問題点を明らかにしました。CNFの細胞試験において、(1)エンドトキシンの混入、(2)微生物の混入、(3)培地成分のCNFへの吸着、(4)培地成分によるCNFの凝集・分散状態の変化という、具体的に起こりうる問題について考察し、これらの問題に対して、利用可能な測定方法と解決策について議論しました。これらの問題点を解決することで、CNFの細胞への影響についての理解が深まり、より安全なCNFの開発につながると思われます。本発表は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発/CNF利用技術の開発/多様な製品用途に対応した有害性評価手法の開発と安全性評価」の結果から得られたものです。
(文責:森山章弘)