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セルロースナノファイバーの安全性評価書

本書では第2章から第6章でヒト健康影響に関する情報として、動物試験や細胞試験の結果をまとめています。第2章は、発がん性や遺伝的障害のスクリーニング試験である遺伝毒性試験の結果についてまとめています。第3章は、繊維状物質で懸念される中皮腫についての知見をまとめています。第4章から第6章では、それぞれ吸入暴露、経皮暴露および経口暴露による影響をまとめています。第7章は、ヒト暴露に関する情報として、作業環境調査や模擬試験など、CNFの排出・暴露に関する評価事例を紹介し、注意すべきプロセス、対策と管理、計測法についてまとめています。第8章と第9章は、環境影響に関連する情報として、それぞれ水生生物への影響と生分解性についての知見をまとめています。最後に、第10章では、各章の結果を総括しています。
産総研は、さらに多様なCNFに関して吸入影響や排出・暴露の評価を進めるとともに、情報が少ない中皮腫や生態影響の評価も進め、それらの評価結果を2024年度に成果文書としてまとめる予定です。これにより、素材メーカーや消費財メーカーなどの適切な自主安全管理を支援し、CNFの応用開発と普及を後押しします。CNFの社会実装・市場拡大を早期に実現することで、二酸化炭素の排出量を削減し、エネルギー転換・脱炭素化社会の実現に貢献します。

本書「セルロースナノファイバーの安全性評価書」は、無償でダウンロードできます。
https://riss.aist.go.jp/results-and-dissemin/1625/