RISCAD Update RISCAD Update 2025年10月第2週【週刊化学災害ニュース】

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投稿日:2025年11月12日 16時45分


電気機械器具製造工場でアクリル製圧力容器の破裂が起きた。同工場の従業員が消防に通報した。火災や有害物質の漏洩はなかった。飛散した容器の破片で従業員3名が負傷して病院に搬送され,別の派遣社員1名が耳の不調で病院を受診したが,いずれも軽傷であった。警察と消防の調べでは,同圧力容器は真空遮断器の耐電圧試験用のアクリル製圧力容器で,製品試験に使用されていた。


米国・カリフォルニア州ロサンゼルス郡エルセグンド市の製油所のジェット燃料精製施設で爆発,火災が起きた。消防が数時間後に鎮火した。けが人はなかった。有害物質拡散の可能性があり,地元当局は周辺住民に屋内退避を呼びかけた。当局の調べでは,同製油所は,ロスアンゼルス国際空港の南数kmに位置し,同空港にジェット燃料を供給しており,生産能力は約28万バレル/日(約45,000kL/日)で,カリフォルニア州南部のジェット燃料の約40%,ガソリンの約20%を生産していた。


化学工場で塩素系ガスの漏洩が起きた。ガス検知器が作動したため,同工場の関係者が消防に通報した。消防が到着した際には漏洩は停止していた。けが人はなかった。同工場は漏洩が起きたプラントの稼働を停止した。敷地外への影響はなかった。警察と消防の調べでは,何かの原因で,プラントから塩素系のガスが漏洩した可能性がある。同工場では,2025/7にも塩素系ガスの漏洩事故が起きていた。


USA・テネシー州バックスノートの火薬類製造工場で爆発が起きた。建物が壊滅し,多くの車両が破損し,飛散物が約1.3平方kmの範囲に散乱した。数km離れた民家が揺れ,約24km離れた場所で爆発を感じた。従業員約80名のうち18名が安不明となり,5名が病院に搬送された。同工場では,軍用や航空宇宙用,建物解体用の火薬類を製造し,爆破試験を行う施設もあった。

さんぽのひろば編集室