RISCAD Update RISCAD Update 2026年5月第3週【週刊化学災害ニュース】
2026/5/13 12:00 – 2026/5/20 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2026年5月29日11時00分
2026/5/14発生 東京:中学校で理科の実験中に硫化水素中毒
中学校で理科の実験中に硫化水素による中毒が起きた。同中学校の関係者が消防に通報した。生徒5名が頭痛などの体調不良で病院に搬送されたが軽症であった。警察の調べでは,生徒30名と教員1名が,鉄粉と硫黄の混合物を加熱して硫化鉄を合成し,それに塩酸を加えて硫化水素を発生させる実験をしており,試験管を手で仰いで発生した硫化水素の臭いを確かめていた。実験時は教室の窓を開けて換気していた。
2026/5/19発生 北海道:解体準備中の薬剤工場でナトリウムによる爆発,火災
解体準備中の薬剤製造工場で清掃作業中に爆発,火災が起きた。同工場の作業員が消防に通報した。消防車など10台が約8時間後に消火したが,同工場の屋根や窓ガラスが破損した。同工場では金属ナトリウムを扱っていたため放水消火ができず,石灰をまいて消火した。同工場内にいた人は全員避難してけが人はなかった。発生した煙が刺激性のある成分を含有している可能性があり,市が煙を吸込まないように注意を呼びかけた。警察と消防の調べでは,同工場ではPCBを処理するための,金属ナトリウムを原料としたナトリウム分散体を製造していたが,2026/3末に稼働を停止し,工場の解体準備中であった。解体に向けた清掃作業中に出た水分と金属ナトリウムが反応して爆発した可能性がある。
2026/5/19発生 福島:下水道管の点検中にマンホール内で酸素欠乏
下水道管の点検作業中に直径約1m,深さ約3.5mのマンホールで酸素欠乏が起きた。現地で作業をしていた市の職員が消防に通報した。消防が同マンホール内の酸素濃度などを調べ,呼吸用保護具を装着して救助にあたった。2名はロープやクレーンを使用して引き上げられ,心肺停止の状態で病院に搬送されたが,1名が死亡し,もう1名が重体となった。有害ガス発生の可能性があったため,現場付近への立入が一時規制された。警察と消防,市の調べでは,死傷した2名は市に下水道の維持管理を委託された会社の作業員で,同マンホール付近の路面に直径約1m,深さ約20-30cmのへこみができたため,下水道管に破損などの影響がないか確認を行っていた。先にマンホールに入った1名が呼びかけに応じなかったため,もう1名が助けに入って,2名とも意識を失った。事故後に有害なガスは検出されなかったため,何かの原因で酸素欠乏が起きた可能性がある。2名はガス検知器などを身につけておらず,現場付近の車両内に小型検知器2台が残されていた。
さんぽのひろば編集室