RISCAD Update RISCAD Update 2026年5月第4週【週刊化学災害ニュース】
2026/5/20 12:00 – 2026/5/27 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2026年6月4日16時40分
2026/5/21発生 アメリカ:化学工場でタンクからメタクリル酸メチルが漏洩
米国・カリフォルニア州オレンジ郡ガーデングローブの化学工場で約26,000Lのメタクリル酸メチル(MMA)が貯蔵されたタンクからMMAの漏洩が起きた。タンク内の過熱により,安全弁とタンク冷却用のスプリンクラが作動したが,バルブが詰まるなどして内部温度の上昇が継続し,MMAの蒸気が一部漏洩した。タンクが破裂する可能性があったため,当局がタンク内の温度を下げる処置を行った。同州の知事が非常事態を宣言し,近隣地域に避難命令を発令し,住民ら約40,000名が避難所に避難した。付近の学校に休校令が出された。その後同タンクに亀裂が入り,内圧が低下したためタンクの破裂は回避され,当局がタンクの爆発や破裂の可能性は除かれたと発表した。
2026/5/22発生 中国:炭鉱でガス爆発
中国・山西省長治市の炭鉱でガス爆発が起きた。345名の救助隊が派遣されて救助を行った。当時炭鉱内には作業員247名がおり,うち82名が死亡,2名が行方不明,128名が負傷した。当局の調べでは,坑内の一酸化炭素濃度が高かったことで,救助が間に合わなかった作業員が多数死亡した可能性がある。当局が同炭鉱の責任者の身柄を拘束した。同炭鉱を所有する企業は,2025年に2度,安全管理上の問題で行政処分を受けていた。
2026/5/25発生 山形:金属加工工場の金属を溶融する機械で火災
金属加工工場の金属を熔融して成型する機械で薬品の火災が起きた。同工場の従業員が消防に通報した。消防が出動したが,機械が高温で,放水すると水蒸気爆発が起きる可能性があり,機械の温度が低下するのを待って約53時間後に鎮火した。従業員2名が煙を吸うなどで体調不良となり病院に搬送された。警察と消防の調べでは,同工場では電池や電子部品の材料を製造しており,燃えた機械は内部で金属を熔かして成型するもので,かなりの高温となっていた可能性がある。
2026/5/26発生 アメリカ:製紙工場で白液のタンクが破裂
米国・ワシントン州ロングビューの日系企業の製紙工場で水酸化ナトリウム,硫化ナトリウムを主成分とする白液のタンクが破裂して白液約340万Lが漏洩した。一部は付近の河川に流入した。大気や飲料水への影響は確認されていない。同工場の作業員11名が死亡し,消防士1名を含む8名が負傷した。当局の調べでは,同工場では包装紙,印刷用紙,ティシュペーパの原料,飲料用紙パックや紙コップの素材などを製造しており,破裂したタンク内の白液は,木材チップを分解してパルプにする際に使用されていた。
さんぽのひろば編集室