RISCAD Update 2018年4月第3週【週刊化学災害ニュース】

2018/04/13 12:00 - 2018/04/20 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2018年04月25日 10時00分

*2018/04/13発生の、ノルウェー沖・北極海の石油プラットフォーム居住区のサウナで火災
:サウナで起きた火災は消火したが、作業員約120名は全員避難し、同プラットフォームは閉鎖された

*2018/04/13発生の、神奈川・金属スクラップ工場で火災
:金属スクラップ内部で火が燻っていたため、消火に時間がかかった

*2018/04/13発生の、三重・高速道路の法面が発炎筒の火の粉で火災
:高速道路メンテナンス会社が高速道路の車線規制に使用していた緊急保安炎筒の火の粉が飛んで法面が燃えた。周辺地域では当時風速約7mの強風が吹いていた

*2018/04/13発生の、韓国・油系廃棄物化学処理工場で火災
:工場を焼いた火が消防車にも延焼

*2018/04/13発生の、栃木・住宅の風呂場でスプレー缶のガス抜き中に爆発
:住人1名が全身火傷で重傷

*2018/04/13発生の、香川・立体駐車場から国道に泡消火剤が漏出
:駐車場内で自動車が消火栓に衝突し泡消火剤が漏出

先々週のこのコーナーでお知らせした、2018/03/19および04/07発生の、愛知・防犯ブザーの電池が破裂 の事故ですが、販売元と(独)国民生活センターから、同製品に内蔵されている乾電池の破裂に関する注意喚起が発表されました。事故の内容は、市が1年前に小学校の新入生に配布した防犯ブザーに配布時から内蔵されていた中国製の単4型アルカリ乾電池2本のうちの1本が破裂するというもので、他にも全国で4件起きていることが確認されましたが、幸いけが人は出ていません。該当する事故が起きた防犯ブザーの電池の製造番号が同一であったことから、同製造番号の電池に何かの不具合があった可能性があるとのことでした。

(独)国民生活センターの調べで、破裂したものと同じ製造番号の電池は、2016年2月から2017年4月までに出荷された防犯ブザーに内蔵されており、電池のガスケットの安全弁が機能しなかったため、電池の消耗に伴い発生したガスが放出されず内圧が上昇し破裂した可能性があるとのことです。

これを受けて、販売元と(独)国民生活センターが同防犯ブザーの電池破裂に関する注意喚起を発表し、同型電池が内蔵されている場合は同電池の使用を控え、新しい電池に交換するよう周知しています。

同時期に出荷された該当する防犯ブザーは約2万5,000個で、その多くのものが電池の交換をせずに使用されている可能性があります。

読者の方のお子さん、お孫さん、周囲の子どもたちが同電池を内蔵している防犯ブザーを使用していないか確認してあげてください。

参考情報:
株式会社西文舘サイトより
2018/04/19 「安全防犯ブザー(SE-1805K)の電池破裂に関するお知らせ」
2018/04/23 「安全防犯ブザー(SE-1805K)の電池破裂についてのお知らせ」

独立行政法人国民生活センターサイトより
2018/04/19 「乾電池が破裂した防犯ブザー」

さんぽニュース編集員 伊藤貴子