RISCAD Update 2018年10月第2週【週刊化学災害ニュース】

2018/10/05 12:00 - 2018/10/12 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2018年10月17日 10時00分

*2018/10/06発生の、茨城・花火大会で黒玉が地上開発
花火大会開始の約1時間半前に、開催地域に強風注意報が発表されていた。事故後同大会は強風による天候不良で中止となった
・花火用語解説
開発:花火が爆発して開くこと
黒玉:上空で爆発(開発)せず、地上に落下した花火玉のこと

*2018/10/07発生の、韓国・石油コンビナートの揮発油貯蔵タンクで爆発、火災
風灯と呼ばれる紙製の熱気球が敷地内に落下してその火が芝生に燃え移り、揮発油蒸気に着火した可能性

*2018/10/07発生の、東京・停車中の軽ワゴン車内で発電機稼働中に火災
車両の持ち主は車内で発電機を稼働させ、近くの建物の階段の溶接作業をしていた

*2018/10/07発生の、愛知・自動車部品工場で火災
樹脂製の自動車用メータなどを製造する工場。鎮火までに32時間かかった

*2018/10/11発生の、東京・新規開設した市場で荷物運搬用車両火災
ターレと呼ばれる荷物運搬用小型3輪トラックの火災。電気系統の故障が原因の可能性

10/11(木)に東京都江東区に豊洲市場が開場しました。ようやくとも言えるこの市場の築地からの移転、開場までには様々なことがありました。外野の私はニュースを見ていて、万が一市場が豊洲に移転しないことになったら、新橋と豊洲を結ぶゆりかもめの「市場前駅」はどうするのだろうなどと考えたこともありましたが、ともあれ、無事に移転が完了し、豊洲市場が開場しました。

開場初日には、上にお知らせしたターレと呼ばれる荷物運搬用小型3輪トラックの火災や、また、不慣れな動線のためか、市場関係者が移動中のターレと接触して転倒し軽傷を負うという事故もあったそうです。

このターレやフォークリフトなどの市場で使用されている荷物運搬車両は、築地市場閉場の翌朝、豊洲市場に引っ越してきました。その数計約2,600台と言われていますが、築地市場から豊洲市場まではわずか2kmちょっととはいえ、どのようにして引っ越しをしたのでしょうか?

引っ越しとはいえ車両なので、市場関係者が運転して道路を走行して豊洲市場に移動した、ということなのですが、もちろん一般車両の通行している道路を走行したわけではありません。11/4(日)に開通予定の環状2号線(築地ー豊洲)を列をなして走行して移動したのです。もちろん開通前ですから、一般車両はいません。

明け方の約2,600台もの荷物運搬車両の行進はさぞや圧巻であったことでしょう。

今後は、築地市場からバトンを引き継いだ豊洲市場に、日本の台所として頑張ってほしいですね。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子