RISCAD Update 2019年3月第2週【週刊化学災害ニュース】
2019/03/08 12:00 - 2019/03/15 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2019年03月20日 10時00分
*2019/03/08発生の、青森・使用済核燃料再処理会社の敷地内で枯れ草の火災
:緊急時対策所の建設工事中で、鉄筋切断時に出た火花で枯れ草に着火した可能性
* 2019/03/08発生の、岐阜・放射性廃棄物地層処分関連研究所の研究坑道で火災
:坑内地下約460m地点で配管の設置作業中に、作業員が誤って電動ドライバのバッテリを落とし、落下の衝撃で発火した可能性
*2019/03/09発生の、岡山・製鉄所でガス管の点検作業中に一酸化炭素中毒
:修繕のために停止していたガス管の通ガスなどの確認作業中に、一酸化炭素中毒が起きた可能性。社員1名が死亡し、1名が重症となった
* 2019/03/11発生の、長崎・新幹線のトンネル工事中にコンクリートポンプ車の配管が破裂
:コンクリート送出圧が高すぎて配管が破裂した可能性。同時刻頃、近隣地域の住民から警察などの公的機関に爆発音がしたとの通報があったが、関連性は不明
* 2019/03/14発生の、大分・自動車工場の塗装工場で火災
:塗装冶具に余分に付着した塗料の洗浄場で、洗浄液を高温にするためのヒータの温度が、何かの原因で通常より高温になって出火した可能性
ここのところ、私たちが収集している分野の事故情報で、核燃料や原子力の文字をよく目にします。
もちろん私たちは全ての事故をウオッチできているわけではありませんが、確認できただけでも、今年に入ってからの約4ヶ月で、今週お知らせした2件を含め6件起きています。
2019/01/30 茨城・研究所の核燃料施設で放射性物質が漏洩
2019/02/05 茨城・原子力廃棄物処理の研究所で火災
2019/02/05 愛媛・原子力発電所で消火設備の誤操作でハロンガス放出(*1)
2019/03/06 福井・停止中の原子力発電所で溶断機のガスホースの火災
2019/03/08 青森・使用済核燃料再処理会社の敷地内で枯れ草の火災(*2)
→今週のRISCAD Updateに掲載
2019/03/08 岐阜・放射性廃棄物地層処分関連研究所の研究坑道で火災(*3)
→今週のRISCAD Updateに掲載
昨年も同様の事故は起きていますが、1年間で7件でした。
2018年の事故
2018/02/01 青森・核燃料再処理工場で除雪作業中のドラム缶破損で灯油流出(*2)
2018/02/08 福島・原子力発電所の冷凍機室で火災
2018/03/30 佐賀・原子力発電所の配管から水蒸気漏れ(*4)
2018/04/03 愛媛・原子力発電所の放射線管理区域内でフォークリフトの火災(*1)
2018/05/16 岐阜・原子力関連研究所の地下坑道で火災(*3)
2018/09/27 佐賀・原子力発電所の廃棄物処理建屋で機械から発煙(*4)
2018/11/01 新潟・運転停止中の原子力発電所の地下トンネルでケーブル火災
核燃料や原子力を扱うから特別というわけではなく、もちろん業種関係なく同じことが言えますが、小事故が続く傾向は改めて行く必要性があると感じます。
(事例中、タイトル末尾についている(*1)-(*4)の符号について、同じ符号がついている事例は同一の組織(同一発電所、同一研究所、同一企業)で起きたものです。)
