RISCAD Update 2022年12月第4週【週刊化学災害ニュース】

2022/12/16 12:00 – 2022/12/23 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2022年12月28日 10時00分



*2022/12/16発生の、北海道・鉄道会社工場の建物で火災

:会議などに使用されている建物での火災。出火前日にも2階で会議が開催され、その際にストーブを使用していた

*2022/12/18発生の、鹿児島・大学の実験室で実験用機械の火災

:農学部の無人の実験室での火災。実験室内にあった実験用機械などが焼けた

*2022/12/19発生の、佐賀・砕石工場の操作室内でストーブの火災

:高さ約10mの鉄骨土台上のプレハブの工場操作室のストーブから出火した可能性

*2022/12/20発生の、ブラジル・運輸会社で次亜塩素酸カルシウムの火災

:運輸会社では、プールの消毒などに使用される約1tの次亜塩素酸カルシウムのほか、可燃性の工業生産用の原材料やポリエチレンを所有していた

*2022/12/20発生の、兵庫・養鶏場の鶏舎で火災

:養鶏場内の4棟の鶏舎のうちの1棟約430平方mが全焼し、飼育されていた鶏約5,400羽が焼死。鶏舎内では暖房器具が使用されていた

*2022/12/22発生の、兵庫・電力会社研究所でリチウムイオン電池の充放電実験中に火災

:実験棟内ではマイクロバスに搭載したリチウムイオン電池の充放電試験を無人で行っており、何かの原因でリチウムイオン電池の充電器から出火した可能性


「さんぽのひろば」2022年最後の更新となりました。

年末のご挨拶をして終わろうかと思ったのですが、クリスマス寒波に続き、年末年始にも再び寒波の襲来が予想されるとのことで、一酸化炭素中毒への注意喚起として過去の「さんぽのひろば」の記事をご紹介させていただくことにします。年末年始休暇に入る前に読み返していただくことで、事故の予防につながれば幸いです。

  冬に多発する一酸化炭素中毒【注目の化学災害ニュース】RISCAD CloseUP

 *冬の一酸化炭素中毒の代表的な事例としては、以下のようなものがあげられます。

・雪で車が立ち往生した際など、エンジンをかけた状態で停車中に排気口が雪で埋もれ、車体の隙間などから車内に排気ガスが入り込み、排気ガスに含まれる一酸化炭素で中毒

・雪などによる停電の発生の際など、室内で発電機を使用したことにより室内に排気ガスが充満して、排気ガスに含まれる一酸化炭素で中毒

・キャンプ、ワカサギ釣りなどのレジャーで、テント内でカセットこんろなどを使用したことにより換気不足により不完全燃焼により一酸化炭素が発生して中毒


今年もご愛読ありがとうございました。次回更新は新年1/11(水)を予定しております。 来たる2023年も、産業保安ポータルサイト「さんぽのひろば」をよろしくお願いいたします。

 

さんぽニュース編集員 伊藤貴子