RISCAD LookBack – 2017年上半期【週刊化学災害ニュースまとめ】

2017年も早くも折り返しを迎えました。ここで、今年上半期で印象に残ったも事故を振り返ってみたいと思います。

投稿日:2017年07月06日 10時00分

今年は年明けから大分県の同一の製鉄所での事故が複数回続きました。

幸い負傷者は出ていませんが、その数計7回。月に1回以上の頻度で何かの事故が起きていた計算になります。

その中で、我々がウオッチできたのは6件でした。

1/5 製鉄所厚板工場の電気制御室で火災

3/8 製鉄所の鉄鉱石焼結工場で火災

4/20 製鉄所で鉄くず清掃作業中に火災

5/26 製鉄所の石炭運搬設備で火災

6/1 製鉄所のボイラー建屋で発煙

6/19 製鉄所の厚板工場の電気室で火災

この他、詳細はつかめていませんが、2月にも石炭ヤードで石炭から発煙する事故があったようです。

6/19の火災が起きたのは、1/5に消火まで36時間を要した火災が起きたのと同一の工場で、1月の火災を受けて、稼働は停止されていたものの、設備の劣化を防ぐための保安運転中だったとのことです。

6/5には県の労働局から製造設備の緊急総点検の実施を要請されており、6/19の火災はその後に起きていることから、より一層の対策をもとめられることと予想されます。

原因究明及び対策が進み、2017年下半期には事故が起きないことを願います。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子