あなたの使い方は大丈夫?最近増えているモバイルバッテリの事故【注目の化学災害ニュース】2017年10月のニュースから RISCAD Close UP
投稿日:2017年11月09日 10時00分
2017年10月のニュースファイルから、さんぽチームで活発に議論がされた内容をご紹介いたします。
今回はさまざまなところで起きている「モバイルバッテリの発火等の事故」に Close UPです。
私もスマートフォンを手にしてからはすっかり中毒になってしまいました。スマートフォンがないと落ち着かないし、充電が切れることを恐れて、モバイルバッテリはもちろん、コンセントがあれば充電できるソケットなど持ち歩いています。弊害として視力もかなり低下しました。
その頼みの綱のモバイルバッテリが発火とは、怖い話です。
リチウムイオン電池は、従来からあるニッカド電池やニッケル水素電池などに比べ、高容量で自己放電による容量低下が少ないため長持ちし、軽量であることから、現在ではモバイルバッテリのみならず、スマートフォン本体、ノートパソコン、デジタルカメラ、ビデオなど様々な電子機器に搭載されていますね。
でも、リチウムイオン電池搭載機器の発火とか爆発とか、ちょっと怖いニュースをここのところよく耳にします。
今回のモバイルバッテリの発火の事故もそうですが、今年に入ってからだけでも、
2月 中国のバッテリ工場で爆発
2月 オーストラリア行きの航空機内で乗客が使用していたヘッドホンが爆発
4月 建設会社研究所でリチウムイオン電池火災
5月 駐車中の自動車内で充電中のモバイルバッテリが発煙
6月 テーマパークの利用客用ロッカー付近に落ちていた携帯電話用充電器から
火花と発煙
9月 走行中の電車内で乗客の荷物内のモバイルバッテリから出火
など、ざっと見ても多数の事故が起きています。
アメリカでは、航空業界に限りますが、米連邦航空局が、6月前半の時点で今年に入ってから航空機内でリチウムイオンバッテリが過熱・発煙・発火・爆発する事故が17件あったという発表をしていましたね。
リチウムイオン電池を内蔵したモバイルバッテリなどの使用時の注意点は?
リチウムイオン電池が内蔵されたモバイルバッテリなどを使用する際には、
・過充電をしない(熱を与えられたリチウムが予期せぬ化学反応を起こす可能性が
ある)
・強い衝撃を与えない(内部への機械的ダメージにより、ショートが起きる可能性が
ある)
・製品に水をかけない(過充電状態の場合などに発火する可能性がある)
また、
・膨張など、外部的に見て異常のある製品は使用しない
・使用する機器にあった製品を選ぶ
・高温になる場所、直射日光の当たる場所、炎天下の車内などで充電しない
といったことが大事かと思われます。
注意事項を守って、安全にモバイルバッテリを使用したいと思います。
2011年9月 アメリカ: 飛行中の航空機機内でPC関連機器が発火
皆さんも飛行機に乗ったときにはぜひご注意下さい。
【編集後記】
今や普及率95.8%(2016年 総務省調べ)と言われる携帯電話やスマートフォン。これらは手軽に持ち歩くことができ、連絡手段またインターネットの利用手段として非常に便利です。そのためヘビーユーズになりがちで、充電切れのためモバイルバッテリを使用することも増えていると思います。バッテリはもちろん、本体に異常を感じたら使用を中断して販売店などに相談することも大事ですね。