RISCAD Update 2018年10月第3週【週刊化学災害ニュース】

2018/10/12 12:00 - 2018/10/19 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2018年10月24日 10時00分

*2018/10/04発生の、秋田・マグネシウム鋳造工場で火災
何かの原因でドラム缶に入った廃マグネシウムに着火した可能性

*2018/10/13発生の、福岡・産業廃棄物処理工場の酸化マグネシウム製造タンクで水素爆発
タンク会社の従業員が同工場へタンクを納入後、試運転中の事故

*2018/10/15発生の、神奈川・海上で遊漁船の火災
乗船者計6名は海に飛び込み、近くにいた船に救助されたが、1名が重傷、3名が軽傷を負った

*2018/10/15発生の、東京・中学校の理科室で都市ガスが漏洩
理科室内の実験用の都市ガスの元栓が複数開いていた。授業ではガスを使用する実験をしていなかった

*2018/10/15発生の、大分・市場のマンホール内で下水道清掃中に硫化水素中毒
下水道の詰まりを取り除く作業中の事故。作業員1名が重体

*2018/10/15発生の、茨城・化学工場のファインケミカル製造プラントで火災
同工場ではトルエンなどを化学反応させてできた化合物で樹脂製メガネレンズ用のフォトクロミックレンズ(太陽光(紫外線)で発色するレンズ)材料を製造していた

9/22に発生した石川県の火力発電所のタービン建屋火災ですが、企業から原因調査の中間報告がありました。

前段では、何かの原因でタービン軸が異常振動したことが原因の可能性がある、とお伝えしましたが、中間報告ではより具体的な原因が示されていました。

経年劣化によりタービン翼に侵食が起き、そこを起点として亀裂が入ったため、タービン軸のバランスが崩れて異常振動が発生。そのため全体のバランスが崩れ、タービン軸と軸受の間にできた隙間が拡大したようです。そしてそこからタービン軸を伝って潤滑油が外部に飛散し、高温のタービンカバーに接触して出火した可能性があるとのことです。

引き続き結果をウオッチしていきたいと思います。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子