RISCAD Update 2020年4月第5週-5月第1週【週刊化学災害ニュース】

2020/04/24 12:00– 2020/05/01 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2020年05月13日 10時00分

(現在、RISCADはリニューアルのため公開停止中です)


*2020/04/23発生の、北海道・塗装会社の倉庫で火災
:倉庫内で作業中であった塗装会社の役員1名がやけどで軽傷。倉庫内で使用していたストーブから出火した可能性

*2020/04/26発生の、台湾・ビルのカラオケ店の倉庫で火災
:カラオケ店が入居する地上10階、地下4階建てのビルでの火災。カラオケ店は地上10階、地下4階建てのビルの1-9階にあり、うち7-9階で営業していた。館内にいた客約200名のうち、6名が死亡、1名が重体、47名が負傷。エレベータ工事で使用するためにビル4階の倉庫で充電中であった電動工具が火元とみられる。工事による誤作動を避けるため、火災報知器やスプリンクラなどの消防設備の電源が切られていたことで客の避難などが遅れ、被害が拡大した可能性

*2020/04/28発生の、青森・観光施設で火災
:施設内に展示されていた大型ねぶたの一部が焼損。休館中で客はおらず、けが人はなかった。電気系統の不具合が原因の可能性

*2020/04/28発生の、鹿児島・飲食店で調理中に火災
:3階建ての建物の1階の焼鳥店で油を使用する調理中に起きた火災。消火活動中に店主が手にやけどで軽傷を負った。同建物の2-3階部分は住居となっていたが、住人は全員避難して無事であった。

*2020/04/29発生の、韓国・物流倉庫建設現場で爆発、火災
:建設中の地上4階、地下2階建て、述べ床面積約11,000平方mの冷蔵用物流倉庫での事故。現場にいた作業員78名のうち、38名が死亡し、10名が負傷。地下2階での断熱材のウレタンフォームの吹付作業中に出た可燃性ガスが、溶接作業で出た火花で着火した可能性

*2020/04/30発生の、宮城・物流倉庫で火災
:スーパーマーケットなどに卸す食料品や日用品が保管された倉庫での火災。倉庫2階にあった冷蔵庫の漏電が原因で出火し、通路に設置された配電盤に延焼して、さらに倉庫内の食用油に延焼したことで被害が拡大した可能性。鎮火までに6日、約150時間を要した

緊急事態宣言下のゴールデンウィーク、みなさまいかがお過ごしでしたでしょうか。

今週お知らせした4/26発生の台湾・ビルのカラオケ店の倉庫で火災発生のニュースを耳にして、考えたことがあります。

台湾は、日本と同じ東アジアに位置しており、すでにCOVID-19の封じ込めに成功した国と言われています。

この火災については、カラオケ店で発生しており、店内には客が約200名いたとのことです。現状の日本では、カラオケボックスなどはいわゆる「3密」になる空間であるため、避けるよう言われています。火災発生に関してはもちろん良くはないのですが、封じ込めに成功した台湾では、すでにカラオケという娯楽を楽しめる状態なのかと感心したのです。

もちろん、カラオケがしたいと言っているわけではなく、日本にもかつて日常であった行為に近いことができる日々が早く戻りますようにと切に思った次第です。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子