RISCAD Update 2021年4月第4週【週刊化学災害ニュース】

2021/04/16 12:00– 2021/04/23 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2021年04月28日 10時00分



*2021/04/14発生の、沖縄・トンネル工事中に凝固剤注入用パイプが破裂

:地下トンネル延伸工事で、土砂にパイプを差し込んで外壁を固めるための凝固剤を注入中にパイプが破裂した可能性。作業員1名の頭にパイプの破片が直撃し、頭蓋骨骨折の重傷

*2021/04/16発生の、長崎・廃棄物処理施設の焼却炉で廃棄物の火災

:ごみ処理棟の2-5階部分の機材や壁、廃棄物などが焼けた。稼働中であった焼却炉3基のうち、1基の廃棄物運搬機の油圧シリンダから油が漏洩して着火し、廃棄物に延焼した可能性

*2021/04/19発生の、中国・港で貨物客船の火災の消火中に爆発

:フェリーの貨物倉のトラックから発煙し、港に引き返して消火活動中の爆発事故。トラックの積荷の化学物質が爆発した可能性

*2021/04/21発生の、神奈川・小学校で理科の実験中に児童が体調不良

:理科室でろうそくを使用して燃焼の実験をしていた小学6年生の体調不良。児童9名が頭痛や吐気で体調不良となり、5名が病院に搬送され、うち1名が中等症、4名が軽症。教室の窓を一部開けて換気しながら実験を行っており、消防が現場の空気の成分調査を行ったが、有害物質は検出されなかった

*2021/04/22発生の、大阪・水道管の空気弁からの漏水で水が噴出

:マンホールの取替工事中の事故。噴出は一時近くのマンションの10階付近まで達した。空気弁の老朽化による破損か、作業時のミスが原因の可能性

*2021/04/22発生の、千葉・廃材置場でコンテナ解体中に廃材の火災

:置場内の廃タイヤや電化製品、発泡スチロールなど計800平方mが焼けた。作業員がガス溶接機でコンテナの解体作業中に、溶接の火花が飛散して可燃性の廃材に着火した可能性


明日からGW(ゴールデンウイーク)に突入という方が多いかもしれません。

去年は、全国一斉の緊急事態宣言下のGWで、今は我慢といった気概で乗り切りましたが、今年もまた巣ごもりのGWとなりました。ワクチンの接種が進み、状況が落ち着くまでは致し方なしです。

ところで、「巣ごもり」といったところで、ちょっと話の方向性が変わりますが、コロナ禍での体力低下を防ぐため、ふらりと近所を散歩に出かけた際によくお会いする鳥がいます。それは「カラス」です。カラスはそれなりの大きさで、羽、脚、くちばしまで黒く、誰がみても一目瞭然のビジュアルをしています。

そんなカラスたちもご多分に洩れず春は恋の季節です。彼らは、3-4月頃に巣作りをして、ちょうどGW頃に卵を産むそうです。

カラスは卵を産むための巣を、私たちが使用する金属製の「針金ハンガー」で作るという話をよく聞きます。なぜハンガー?と思いますが、針金ハンガーが丈夫であることと、カラスはきれいな色のものが好きで、針金ハンガーの周りを覆っているカラフルな樹脂部分の色を気に入って巣作りに使用するという説があるそうです。そして針金ハンガーのなかでも、樹脂部分が青や黄色、ピンクなどの色のものを好むため、樹脂部分が白いハンガーは狙われにくいといった話もあるそうで、カラスは相当色彩にこだわりを持っているようです。

さて、彼らの巣作りの場所ですが、これまたよく聞かれるのが「電柱」です。なるほど、人間の生活に近いところにいるカラスならではだなと思うものの、電柱への巣作りにより、大変困ったことが起きる可能性があります。巣の材料に使用された針金ハンガーの樹脂がはがれるなどしてむき出しになった金属部分が電線に接触すると、漏電などが起きて停電につながることがあるというのです。

停電を防ぐため、電力会社がカラスの巣を撤去する作業を行うことがあるそうで、その数は相当数にのぼる模様です。ただし、カラスにとっても自分たちの大事な巣が撤去されるのは看過できないことなので、作業中に威嚇してくることもあり、巣の撤去は慎重に行われているようです。

巣ごもりのGWにカラスの巣が原因で停電は避けたいものですが、カラスと人間の攻防やいかに。


※カラスのコメントはフィクションです。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子