RISCAD Update 2021年6月第5週-7月第1週【週刊化学災害ニュース】
2021/06/25 12:00– 2021/07/02 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2021年07月07日 10時00分
:プリント基板などを製造する工場で、排水処理装置の不具合により処理途中の廃液約4tが漏洩し、うち約2.7tが農業用水路に流出。廃液は銅などの凝集剤で、銅や鉄、硫酸、塩酸などを含み、有害物質が排出基準値内に収まるように調整中のものであった
:ボートの整備などに使用されていた工場での火災。工場の約440平方mのうち、約80平方mが焼け、ボートや機材などの備品の一部が焼けた
:トレーラはコンテナで菜種油を積載しており、漏洩は国道約6kmにわたった。付近を走行中の車両がスリップ事故を起こして数名が軽傷。付近の道路が最長で12時間通行止めとなった
:建物の半地下のカウンタ席のみの飲食店での一酸化炭素中毒。カウンタ前の調理場で七輪を使用して炭火での調理中に、不完全燃焼が起きた可能性。客7名と従業員1名の計8名が体調不良で病院に搬送されたが軽症
:核燃料棒を束ねる部品の洗浄装置の制御盤の火災。装置の性能確認中で、使用前の部品を洗浄中であった。ブレーカが落ちたため復旧させたが、その後制御盤に煤が付着していたのを確認し、消防に通報。県への通報が消防への通報よりも30分以上遅れたことが指摘された
:3階建ての建物の1階の食料品店で使用されていたガスパイプラインまたはガスボンベの不具合により漏洩した可燃性ガスに着火した可能性。7名が死亡、約400名が負傷し、うち10名が重傷
今回の災害で行方不明になっている方々が、ひとりでも多く生存し、救出されることを願ってやみません。
これから梅雨末期に向けての時期は、雨量が多くなると予想されます。また、夏から秋に向けては台風のシーズンがやってきます。
災害はいつも私たちに理不尽に襲いかかります。そして昨今、激甚化する災害が非常に多くなったと感じます。それ故、何をどう気をつけたらよいのか分からないことばかりですが、せめて心構えと当座の物資の準備はしておきたいものです。
また、新型コロナウイルス感染症の流行のさなか、勇気がいることではあるのですが、今回の災害での土石流などは、前兆を察知するまもなく短時間で大きな災害に発展することがあるので、早めの避難を選択することも重要であると考えさせられました。
