RISCAD Update 2022年2月第3週【週刊化学災害ニュース】
2022/02/10 12:00– 2022/02/18 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2022年02月24日 10時00分
:暖房用灯油タンクから灯油約400Lが漏洩し、灯油の一部が土壌に浸透し、水路に流出するなどした
:高さ約2m、幅約3mの鋼製の鋳型の補修作業中の酸欠事故。鋳型内部の酸素を取り除くためにアルゴンガスが充填されていたところに落下物があり、鋳型内に取りに入った作業員1名が倒れ、それを助けに入ったもう1名も倒れた。2名は一時心肺停止となり病院に搬送され、その後蘇生したが意識不明の重体となった
:プロピレンなどを製造する化学工場での事故。熱交換器の清掃後の気密試験中に、何かの原因で爆発した可能性。熱交換器付近にいた協力会社の作業員ら8名のうち、4名が死亡し、4名が負傷して病院に搬送された
:産業廃棄物の破砕や圧縮などを行うリサイクル工場での火災。屋外に置かれていたコンテナ3台に入ったプラスチックなどの廃棄物が焼けた
:煎餅やあられなどの米菓を製造する工場での火災。生産ラインの休憩中の清掃作業時間に、焼釜付近か乾燥工程付近で、炭化した煎餅のかすなどから出火した可能性。清掃担当の従業員4名と製造担当の従業員2名の計6名が死亡した
:従業員の寝泊まりに使用されていたトレーラハウス約33平方mが焼けた。敷地内では会社の役員がドラム缶内で運搬用のパレットなどを燃やしていた
現時点で私たちが収集した情報からの上記より詳細な事故概要は以下の通りです。
2/11 新潟・製菓工場で火災
鉄筋コンクリート一部2階建ての米菓製造工場で火災が起きた。警備会社が消防に通報した。消防車など22台で約11時間後に鎮火したが、同工場が全焼した。清掃担当の従業員4名と製造担当の従業員2名の計6名が死亡し、従業員1名が煙を吸って病院に搬送された。警察と消防の調べでは、同工場は24時間操業で,火災のあった建物では、煎餅やあられを製造しており、生地の作成、成型や乾燥、焼成、包装などの工程ごとの区画に分かれていた。煎餅焼成用の長さ数10mの焼釜付近か乾燥工程付近で、炭化した煎餅のかすなどから出火した可能性がある。出火時は生産ラインは休憩時間で、清掃作業が行われていたが、製造機械は点火されたままであった。また、同工場内には約30名の従業員がいたが、火災により停電が起き、避難に支障が出た可能性がある。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子