RISCAD Update 2022年9月第4週【週刊化学災害ニュース】
2022/09/15 12:00– 2022/09/23 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2022年09月28日 10時00分
:2022/7上旬にガソリンスタンドがガソリンの漏洩を確認し、その後の調査で敷地の地下水から、最大で国の基準の約510倍のベンゼンを検出。2022/8に同スタンド周辺の住民から異臭の通報などがあり、市が配管の調査を行ったところ、周辺の19棟の水道水から国の基準の約2倍のベンゼンを検出。漏洩したガソリンに含まれるベンゼンがポリエチレン製の水道管を透過して水道水に混入した可能性。同ガソリンスタンドは、消防法で週に1度義務づけられた地下埋設管の点検を約1年前から怠っていた
:店舗兼工場約250平方mが全焼。販売店の従業員1名が両手にやけどを負い、消防隊員2名が爆発による耳の不調などで病院に搬送された
:コーヒー豆の蒸気の液化作業中の一酸化炭素中毒事故。通常は同作業でタンク内に人が入ることはなく、タンク上部にある直径約45cmの開閉式の穴から薬剤などを投入していた。タンク内で倒れた1名が一酸化炭素中毒により死亡、救助に入った1名は意識不明の重体、1名は軽症
:標高約2,000mの場所に張られたテント内での一酸化炭素中毒事故。死亡した1名がテント内で寝ている間に、何かの原因で一酸化炭素中毒となった可能性。テント内にはキャンプ用こんろが置かれていた
:高炉では製銑工程を行っており、炉内の高温の銑鉄の一部が飛散し、近くにあった材料袋に着火した可能性
:タンクローリにトラックが追突し、タンクローリの積荷のシリコンオイルが漏洩して着火した可能性
2022/9/13 大阪・住宅で火災
3階建ての住宅で火災が起きた。近隣の住民が消防に通報した。消防車など23台が約1時間半後に消火したが、同住宅の1階のガレージ部分などと2階の一部計約45平方mが焼け、ガレージ内に駐車されていた車両が焼けた。けが人はなかった。警察と消防の調べでは、出火時、ガレージで蚊取線香を使用しており、その火で付近にあった段ボールに着火し、ガレージ内に保管されていた灯油に延焼して被害が拡大した可能性がある。
野外活動などをするとよくわかりますが、隙あらば血を吸わんとたくさんの蚊に取囲まれることもしばしばで、その活動は夏よりも活発になっているように感じられることがあります。そのようなことを考えると、朝晩は大分涼しく、日中も爽やかな秋風が感じられるようになってきた昨今ではありますが、みなさんのご家庭で蚊取線香を使用する機会はまだあるかもしれません。
万が一の火災などが起きないよう、小さな火と侮らず、蚊取線香は周囲に可燃物などがない場所で使用しましょう。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子