RISCAD Update 2022年12月第5週-2023年1月第1週【週刊化学災害ニュース】
2022/12/23 12:00 – 2023/01/06 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2023年01月11日 10時00分
:樹脂製の牛舎の一部が焼け、飼育していた牛約70頭のうち約40頭が死んだ。牛舎内では投光器を暖房代わりに使用していた
:タンクローリの運転手が陸橋下の高さ制限を確認せずに通過したため、車高が高すぎて車両上部が陸橋に接触して挟まり、LPガスが漏洩して出火した可能性。また、消防が消火活動中に同車両のタンクから漏洩した大量のLPガスに着火した可能性。15名が死亡し、321名が負傷
:ティシュペーパなどを製造する製紙工場での火災。機械から出火した可能性
:液体石鹸の加工などを行う工場での火災。液体石鹸の配合室で、作業員がヤシ油などを原料とする液体を一斗缶に移す際に何かの原因で出火した可能性。工場では水酸化ナトリウムなどを扱っていた
:工場は年末年始の休業で、保守管理作業が行われており、バーナの火でアルミニウム粉塵に着火した可能性。工場約1,700平方mが焼けた
:上記12/28の火災と同じアルミニウムリサイクル工場の溶解工場での火災。通常、同工場ではアルミニウムを熔解して塊にする作業をしているが、当日は年末年始の休業で、ベルトコンベアの入替や清掃などの保守管理作業が行われていた。何かの原因でアルミニウム粉塵に着火した可能性
:高速道路の防音トンネル内を走行中の廃棄物回収トラックのエンジンから出火してトンネルに燃拡がり、トンネル全長約840mのうち約600mが燃え、トンネル内を走行中の車両45台が焼けた。5名が死亡し、37名が負傷。トンネルの防音壁の素材が可燃性のPMMA(ポリメタクリル酸メチル)であったため、短時間で燃拡がり被害が拡大した可能性
:消防と会社が同サイロ内に窒素ガスの注入や散水を行い延焼を防止したが、火が燻ったため鎮火には時間を要した。木質ペレットはバイオマス発電の燃料に使用されており、サイロ内で自然発酵して蓄熱が進み自然発火した可能性
:プラスチック原料などを製造する工場での火災。工場と屋外の敷地内に置かれた資材などが焼けた。出火時、工場は稼働しておらず無人であった
新年明けましておめでとうございます。
今年も私たち「さんぽのひろば」は、情報の共有を通して事故を減らすお手伝いができればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子