RISCAD Update 2023年1月第4週【週刊化学災害ニュース】

2023/01/20 12:00 – 2023/01/27 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2023年02月01日 10時00分



*2023/01/16発生の、新潟・スーパーマーケットの改修工事でエンジンカッタ使用中に一酸化炭素中毒

:エンジンカッタを使用して床のコンクリートをはがす作業中、粉塵の飛散防止のため、作業箇所周辺約10立方mを樹脂製シートで囲って作業をしていた際に起きた一酸化炭素中毒。シート内の換気のため送風機を使用していたが十分に換気されず、エンジンカッタから排出された排気ガスが滞留して一酸化炭素がシート内に充満した可能性

*2023/01/21発生の、大分・産業廃棄物処理施設で廃棄物の圧縮作業中にガスボンベが爆発

:廃棄物中にあったガスボンベが圧縮された際に、内部に残留していた何かのガスが漏洩して着火した可能性

*2023/01/20発生の、大分・廃棄物処理施設の可燃廃棄物貯留施設で火災

:廃棄物収集車が回収した廃棄物が貯留されている貯留施設での火災。廃棄物約100立方mが焼けた

*2023/01/21発生の、鹿児島・しいたけ乾燥場で火災

:出火時、乾燥場では灯油を使用した乾燥機でしいたけを乾燥させており、ボイラが稼働していた。乾燥場を含む全5棟が全焼

*2023/01/22発生の、長野・ガソリンスタンドでガソリンが誤混入した灯油を販売

:タンクローリから地下タンクへの灯油の荷卸の際に、何かの原因でレギュラーガソリンが混入した可能性。スタンドでは1/22の14時から15時半の間に該当の灯油を17名に販売しており、回収を呼びかけた

*2023/01/25発生の、大阪・リサイクル工場のリチウムイオン電池保管倉庫で火災

:倉庫約800平方mが焼けた。逃げ遅れた従業員1名が顔や手足にやけどを負って病院に搬送された


先週末、新聞情報やネットのニュースで、これは気を付けたいという内容を見つけましたのでお知らせいたします。

住宅等で起きた火災で、ペットの犬や猫が原因となった可能性があるものが見受けられるというのです。ペットがどうやって火災を起こすの?とお思いかもしれませんが、その理由は、聞けば納得といったところでした。

ご家庭のガスこんろを思い出してみてください。みなさんのお宅のこんろの点火方式はどのようなものでしょうか。かつてはスイッチを押して回すタイプが主流でしたが、現在はスイッチを長押しするタイプが増えてきています。また、同じくキッチンのことを考えると、IH調理器具などもスイッチを押すことで電源が入るようになっています。

実はこのスイッチを長押しして点火するタイプのこんろやIH調理器具が増えてきたことに「ペットが原因となる火災」の一因があるようです。ピンときた方は多いかも知れません。そうです、ペットがそれらのスイッチ部分に寄りかかったり上に乗ってしまったりすることにより、ガスこんろが点火、またIH調理器具の電源が入るなどし、そこにさまざまな条件が重なって火災が起きてしまうことがあるとのことなのです。

我が家はガスこんろを使用していますが、スイッチを長押しして点火するタイプです。家にペットはいませんが、もしペットがいると想定した場合、なるほど、中型以上の犬や敏捷性の高い猫などがあのスイッチを押してしまう(しかも一瞬ではなく点火可能な時間押し続けてしまう)可能性はなきにしもあらずだと思いました。

火災を防ぐのはもとより、大事な家族であるペットのためにも、外出時などはガスの元栓を閉めたり、電源コードを抜いたり、またチャイルドロック機能を使用するなどして、万が一の誤点火などしないように気を付けてあげたいものです。

【参考情報】

NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)
        

さんぽニュース編集員 伊藤貴子