RISCAD Update 2023年10月第2週【週刊化学災害ニュース】

2023/10/6 12:00 – 2024/10/13 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2023年10月18日 10時00分



*2023/10/6発生の、静岡・産業廃棄物処理会社の廃棄物保管倉庫で火災

:解体作業で出た火花などで、古紙や養生テープ、スプレー缶などが保管されていた倉庫に着火した可能性。解体作業をしていた産業廃棄物処理会社の役員1名が死亡

*2023/10/8発生の、北海道・製紙工場の抄紙機の乾燥工程で火災

:工場では新聞用紙や段ボールなどを製造しており、抄紙機の抄いた紙を乾燥させる工程から何かの原因で出火した可能性

*2023/10/9発生の、兵庫・食品工場でフライヤの火災

:何かの原因で厚揚げを製造するフライヤから出火した可能性

*2023/10/9発生の、北海道・製紙工場の抄紙機の乾燥工程付近で火災

:抄紙機の乾燥工程付近から出火した可能性があるが、当日は抄紙機は稼働していなかった

*2023/10/9発生の、宮城・新幹線内で酸性の試薬が漏洩

:試薬の持主は地質調査会社勤務で、業務で使用する酸性の試薬の運搬中であった。ペットボトルのような容器に試薬を入れ、かばんに入れて座席の足元に置いていた液体が漏洩。かばんを持ってデッキに移動した際、通路に試薬がこぼれた可能性。持主を含む4名がやけどを負い、2名が体調不良となった

*2023/10/10発生の、京都・繊維工場の発電設備でボイラの配管が破裂して水蒸気が漏洩

:工場内の2つの発電設備のうちの1つのボイラの配管が、蒸気の圧力に耐えられずに破裂して水蒸気が漏洩した可能性



上記10/8 、10/9発生の北海道の製紙工場での火災ですが、同一工場での火災です。工場では、新聞用紙や段ボールなどを製造していました。

10/8は、その新聞紙製造工程にあった5台の抄紙機のうち、1台の抄いた紙を乾燥させる工程から出火した可能性があるとのことでした。工場では薬品を使用しており、放水による消火ができなかったことや火元が特定できなかったことなどから消火に時間がかかり、鎮火には約11時間を要しました。

翌10/9は、前日火災が起きた抄紙機付近から出火したようですが、抄紙機は稼働していなかったとのことです。

同一工場で連日の火災発生、原因解明が待たれます。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子