RISCAD Update 2024年7月第5週【週刊化学災害ニュース】
2024/7/24 12:00 – 2024/7/31 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。
投稿日:2024年7月24日 17時00分
:ブルガリア・エリン・ペリンの煙火製造工場で火災,爆発が起きた。1名が死亡し,1名が重体となり,2名が行方不明となった。当局の調べでは,同工場で火災が起き,保管されていた煙火や火薬類に着火した可能性がある。
:中国・河南省永城市のアルミニウム加工工場で装置の故障により爆発が起きた。5名が死亡し,14名が負傷した。当局の調べでは,同工場内のアルミニウム棒晶析装置の故障が原因の可能性がある。
:大学の研究室で実験機器清掃中にヘキサンとメタノールの発火が起きた。清掃をしていた学生2名が顔や腕にやけどで軽傷を負った。大学の調べでは,軽傷を負った学生2名は,グローブボックス内の清掃をしており,洗浄剤にヘキサンとメタノールを使用していた。ヘキサンで拭取り後,メタノールで拭取り,その後乾燥を早めるためヒートガンで加熱したことで,ヘキサンとメタノールの蒸気に着火した可能性がある。
:ドイツ・ルートヴィヒスハーフェンの化学工場で爆発,火災が起きた。同工場の自衛消防隊や消防が消火した。消防士7名を含む18名が軽傷を負った。環境モニタリングの結果,周辺の大気の炭化水素濃度がわずかに上昇したことが確認された。
:筆製造工場の危険物貯蔵庫でセルロイドの火災が起きた。近隣住民が消防に通報した。消防車など16台が約30分後に鎮火したが,同貯蔵庫1棟が全焼し,隣接する倉庫の一部と車庫,車両2台が焼けた。けが人はなかった。警察と消防の調べでは,同貯蔵庫には筆の柄の加工原料のセルロイドなどが保管されていた。
:製油所の硫黄貯蔵タンクで火災が起きた。同製油所の従業員が消防に通報した。同製油所の従業員が初期消火を行った。消防車10台が出動し,約1時間後に消火を確認した。けが人はなかった。同製油所が一時石油製品の出荷を見合わせた。警察と消防の調べでは,同タンク内には液体の硫黄が貯蔵されていた。同製油所は2024/6-10まで,定期修繕中であった。
:樹脂原料製造工場でポリオールの漏洩が起きた。同工場の関係者が消防に通報した。火災発生の危険性があったため,消防車18台が出動した。同液体は回収された。けが人はなかった。
:リサイクル会社の産業廃棄物置場で金属スクラップの火災が起きた。近隣住民が消防に通報した。消防車8台が消火したが,同置場に置かれていた金属スクラップが焼けた。警察と消防の調べでは,同置場には廃棄されたエアコンや電化製品,バッテリなどが置かれており,従業員が重機を使用して廃棄物を分別していた際に,何かの原因で出火した可能性がある。
さんぽのひろば編集室