RISCAD Update 2024年8月第4週【週刊化学災害ニュース】

2024/8/21 12:00 – 2024/8/28 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2024年9月4日 17時00分


*2024/8/19発生の、ロシアの製油所のパイプラインで爆発,火災

:ロシア・バシコルトスタン共和国ステルリタマクの石油化学工場のパイプラインで爆発,火災が起きた。3名が負傷した。当局の調べでは,同工場ではゴムやジェット燃料などの高オクタン価ガソリン用の添加物などを製造していた。

*2024/8/20発生の、台湾の建設現場で消火設備設置中に二酸化炭素が漏洩

:台湾・彰化県の洋上風力発電設備の建設現場で消火設備の設置作業中に二酸化炭素の漏洩が起きた。作業員14名が病院に搬送され,うち5名は意識不明で,そのうち3名は病院に搬送中に心肺停止となったが一命を取り留めた。当局の調べでは,現場では消火設備の設置作業中で,二酸化炭素を用いた消火器の容器約200本があった。消火剤の充塡作業中に何かの原因で二酸化炭素が噴出した可能性がある。

*2024/8/21発生の、滋賀・走行中のトラックから水酸化バリウムが路上に散乱

:県道を走行中のトラックの積荷が崩れ,水酸化バリウムが路上に散乱した。業者が回収作業を行った。けが人や体調不良などはなかった。警察が県道の一部区間を通行止めにした。警察と消防の調べでは,同トラックは15kg入りの水酸化バリウムを60袋積載しており,その一部が路上に落下し,散乱した可能性がある。

*2024/8/22発生の、韓国の産業用バッテリ倉庫で火災,爆発

:韓国・忠清北道鎮川郡の産業用バッテリ倉庫で火災が起き,リチウムイオンバッテリの爆発が起きた。消防士41名と消防車など24台が約2時間半後に消火したが,同倉庫約290平方mが全焼し,内部にあったバッテリ約2,000個が焼けた。また,近接するプラスチックフィルム倉庫の一部が焼けた。同バッテリ倉庫の所有会社の代表1名が死亡した。当局の調べでは,死亡した会社の代表が,フォークリフトでバッテリの運搬作業中に,バッテリを床に落下させたことで出火したため,バッテリを移動させている際に爆発した可能性がある。

*2024/8/26発生の、神奈川・リサイクル工場で火災

:鉄骨造平屋建てのリサイクル工場で火災が起きた。通行人が消防に通報した。消防車17台が消火したが,同工場約300平方mと保管されていた古紙やプラスチックを原料とした固形燃料約16tの一部が焼けた。けが人はなかった。警察と消防の調べでは,同工場は無人で,施錠されていた。


さんぽのひろば編集室