RISCAD Update 2024年10月第6週 – 2024年11月第1週 【週刊化学災害ニュース】

：ビルの9階の国際学校の理科室で理科の実験中にエチルアルコールの火災が起きた。消防が約40分後に消火したが，同室の内壁と窓の一部が焼けた。生徒2名と教師1名がやけどなどで負傷し，病院に搬送された。他の生徒21名は近隣の公園に避難して無事であった。同校の調べでは，実験中にエチルアルコールに着火した可能性がある。

：浄水場の地下で浄水装置の点検，清掃作業中に排気管内で爆発が起きた。作業員1名の背中に破損した塩化ビニル製配管の破片があたり，切創で軽傷を負った。警察と消防の調べでは，作業員3名が次亜塩素酸ナトリウムを生成する装置の点検，清掃作業中，装置から発生した気体が排気管内で爆発した可能性がある。

：温泉施設の倉庫で薬剤から白煙とともに刺激臭のあるガスが発生した。入浴客約50名のうち13名が体調不良となり，うち3名が目やのどの痛みで病院に搬送されたが，いずれも軽症であった。警察と同施設の調べでは，倉庫に保管していた殺菌用の塩素系薬剤の蓋が開いたままになっており，少量の水分が混入し，反応してガスが発生した可能性がある。倉庫は男性用浴室に併設されており，男性用浴室，脱衣室，休憩室にガスが拡がった。