RISCAD Update 2024年12月第3週 – 12月第4週【週刊化学災害ニュース】
2024/12/11 12:00 – 2024/12/25 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2025年1月8日 9時30分
:製紙工場で発電用のボイラの破裂が起きた。近隣住民が消防に通報した。破裂の際ボイラ付近にいた従業員6名のうち,避難しようとした際に従業員1名が転倒して左足に打撲を負った。紙の製造工程で出る廃液が粉状になったものが工場周辺約1kmの範囲に飛散し,建物の屋根,車両などに付着した。従業員数10名が清掃にあたった。警察と消防の調べでは,同ボイラは,同工場内の電力の発電に使用されていた。
:韓国・忠清北道忠州市牧杏洞の水素ステーションでバスに水素充塡後に爆発が起きた。バス点検会社の職員1名が顔に破片が当たるなどして重傷を負い,バスの運転手2名が軽傷を負った。当局の調べでは,バスへの水素充塡完了後,バスを始動させた直後に,バス後部のエンジン付近で爆発が起きた可能性がある。
:トルコ・バルケシル県の弾薬工場で爆発が起きた。同工場建屋が崩壊し,瓦礫などが付近に飛散した。12名が死亡し,4名が負傷した。当局の調べでは,同工場では,採掘用の爆薬や拳銃の弾薬などを製造していた。
:コークス工場のガス配管の修繕中に爆発,火災が起きた。同工場の関係者が消防に通報した。消防車17台が約2時間半後に消火したが,同工場敷地内の配管や足場が焼けた。作業員計3名がやけどを負って病院に搬送された。警察と消防の調べでは,やけどを負った3名は,同工場内の高さ約30mの位置にある古いガス配管の修繕を行っていた。
:研磨用機械製造会社の工場で金属の研磨作業中に研磨剤の二硫化モリブデンが燃焼し,有害ガスの発生が起きた。消防に通報があった。従業員24名が有害ガスによる目や喉の痛みで病院に搬送されたが,いずれも軽症であった。警察の調べでは,作業員5名が金属の研磨作業中に,火花で二硫化モリブデンが着火し,約2kgの二硫化モリブデンが燃焼して有害ガスが発生した可能性がある。
さんぽのひろば編集室