RISCAD Update 2025年4月第4週【週刊化学災害ニュース】
2025/4/16 12:00 – 2025/4/23 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2025年5月9日 11時45分
2025/4/17発生の、大阪・マンションの解体工事現場で有機溶剤中毒
7階建てのマンションの解体工事現場で有機溶剤中毒が起きた。作業員が消防に通報した。通報した作業員を含む3名が病院に搬送され,1名が死亡し,2名が重症となった。警察と消防の調べでは,作業員3名が,屋上にある塔屋付近で,有機溶剤を使用したアスベストの除去作業中に,有機溶剤を吸込んだ可能性がある。
2025/4/17発生の、福井・高専で化学薬品を使用した実験中にガラス製器具が破裂
高等専門学校の校舎2階の研究室で化学薬品を使用した実験中にガラス製の実験器具の破裂が起きた。器具の破片が飛散し,実験をしていた教員1名と付近にいた学生1名が顔や手に切創で軽傷を負った。同校舎内の学生や教職員全員が屋外に避難した。翌日,同校は臨時休校となった。警察と消防の調べでは,当時は授業終了後で,同研究室には負傷した教員と学生の2名がいた。教員は化学薬品を使用した実験を行っており,複数の化学薬品をガラス製実験器具内で混合した際に,何かの原因で同容器が破裂した可能性がある。
2025/4/18発生の、北海道・病院で消毒用薬品の誤混合により塩素ガスが発生
病院1階の機械室で,人工透析の配管消毒用の薬品の誤混合により塩素ガスが発生した。同病院の関係者が消防に通報し,機械室を密閉して空調を止め,塩素ガスの拡散を防いだ。消防が中和作業を行った。同病院にいた患者や病院関係者ら計約400名に避難した者はなく,けが人や体調不良者はなかった。手術などの病院業務への影響はなかった。警察と消防の調べでは,同機械室で,職員2名が人工透析用の配管消毒用の薬品の調合を行っており,酢酸の容器に誤って次亜塩素酸を投入した可能性がある。
2025/4/21発生の、千葉・コンビナートの塩化ビニルプラントで二塩化エチレンの火災
コンビナートの化学製品製造工場の塩化ビニルモノマプラントで二塩化エチレンの火災が起きた。近隣の工場の従業員が消防に通報した。消防車19台が約8時間後に鎮火した。けが人はなかった。警察と消防の調べでは,塩化ビニルモノマ原料の二塩化エチレンが何かの原因で漏洩して着火した可能性がある。
さんぽのひろば編集室