RISCAD Update 2022年2月第4週【週刊化学災害ニュース】

2022/02/18 12:00– 2022/02/25 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2022年03月02日 10時00分



*2022/02/15発生の、韓国・選挙の遊説用バス内で一酸化炭素中毒

:選挙遊説に使用するため、車両の側面にLED電光掲示板が設置されており、トランクルームに置かれたガソリン燃料の自家発電機を使用して稼働させていたが、車両のエンジンは停止され、窓は閉められていた。車両内の換気不足により一酸化炭素が充満した可能性。バスの運転手1名と選挙運動員1名の計2名が死亡

*2022/02/16発生の、ポルトガル・大西洋を航行中の自動車運搬船で火災

:高級車約4,000台を積載した自動車運搬船での火災。積載されていた電気自動車のリチウムイオン電池から出火した可能性

*2022/02/17発生の、タイ・アルミニウム精錬工場でガス管の修理中にガス爆発

:工場のアルミニウム溶解用の高炉の燃料ガス配管の修理中のガス爆発事故。配管内に残留していたガスに着火した可能性。作業員1名が死亡し、4名が負傷

*2022/02/19発生の、新潟・原子力発電所でケーブルの火災

:タービン建屋の大物搬入口の電動シャッタのモータに接続されたケーブルの火災。シャッタの不具合の点検中、ケーブルに約1.6mの焦げ跡が見つかり、消防が火災と判断

*2022/02/21発生の、ブルキナファソ・金鉱山で爆発

:採掘した金の処理に使用する化学物質が原因の可能性。63名が死亡し、100名以上が負傷

*2022/02/21発生の、東京・菓子販売店の厨房で揚物用機械の火災

:厨房で揚物用機械を使用して揚物の実演販売中に、機械から出火して揚油に着火した可能性。店舗の壁や排気ダクトの一部が焦げた


3月に入りました。今年は寒さが長引いた気がしましたが、寒さもやっとひと段落といったところでしょうか。

先月のRISCAD CloseUP「家庭での火災原因〜暖房器具〜」で触れたように、春は乾燥に加え、強風が吹く気象条件が発生しがちであることから、実は冬よりも多くの火災が発生しているとのことです。少し気温が高くなったとはいえ、まだまだ暖房器具を使用する気温が続きますから、引き続き火災には注意しましょう。

3月と4月のRISCAD CloseUPは「モバイルバッテリを安全に使用するために」と題し、前後編に分けてお話ししたいと思います。明日更新の前編では、モバイルバッテリが関連する事故をメインにみていきたいと思います。ぜひご一読ください。

 

さんぽニュース編集員 伊藤貴子