RISCAD Update 2023年3月第2週【週刊化学災害ニュース】
2023/03/03 12:00 – 2023/03/10 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2023年03月15日 10時00分
:何かの原因で施設内のパイプラインが損傷し、燃料が漏洩して落雷により着火した可能性。周辺の住宅に延焼し、住民など16名が死亡、約50名がやけどなどで負傷。一時1,000名以上が避難
:廃プラスチックを粉砕してペレット状に加工して輸出している工場での火災。出火時工場は稼働中であった
:廃棄物内に消毒液が残留した瓶があり、回収時に瓶が割れて消毒薬が漏洩した可能性。作業員1名の足にかかり軽傷となり、同僚の作業員1名が体調不良となった
:2023/2に稼働を停止して2023/3から解体作業が行われていた工場での火災。解体作業で出た火花で周辺の可燃物に着火した可能性
:現場から高濃度の一酸化炭素が検出されたことから、何かの原因で地下空間内に一酸化炭素が滞留した可能性。地下空間で作業中の作業員2名が体調不良となり、地上から救助に向かった同僚の作業員2名も体調不良となった
:塗装後の車体を乾かすのに使用されていた乾燥機付近から出火した可能性
そしてその記事を書いている間にもまた廃棄物処理施設での火災が発生しました。
2023/03/08 青森・廃棄物処理施設で火災
廃棄物処理施設で火災が起きた。従業員が消防に通報した。ポンプ車など17台が約12時間後に消火した。けが人はなかった。警察と消防の調べでは、出火時、同工場は稼働していなかった。同施設では前日の3/7に同建物で火災が発生し、当日朝に鎮火したばかりであった。
しかし、この火災のニュースの中に、気になる情報を見つけました。この施設は2015年に操業を開始したそうなのですが、今回の火災はこの施設での7度目の火災とのことなのです。
3/7に起きた火災と3/8に起きた火災を合わせて計7回ということかとは思いますが、ざっくりと考えると、稼働開始から8年のこの施設で、すでに7回の火災が発生しているということになります。
この情報だけではそれぞれの火災の規模・原因等はわかりませんが、「増える廃棄物処理施設での火災」を象徴するようなニュースだと思ったのでした。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子