化学物質のリスク評価およびリスク評価手法の開発(2001-2006FY)
※(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構からの受託研究「化学物質総合管理プログラム・化学物質リスク評価及びリスク評価手法の開発プロジェクト」(2001~2006年度)と産総研独自の研究資金で行われたものです。
今日、私たちの産業活動や日常生活は、様々な化学物質によって支えられています。一方、産業活動や日常での使用を通じ環境中に放出された化学物質には様々な影響を引き起こす可能性があることから、環境生物やヒトに対する危害が懸念され、また実際に観察されたりしています。
産総研・安全科学研究部門では、化学物質のリスク評価およびリスク管理に関連する分野における先進的研究と研究成果の実際的な適用を通じ、科学的データに基づく合理的な環境問題の解決を推進し、持続可能な産業の発展に貢献しています。
化学物質のリスク評価、リスク管理のための理論を構築、その研究結果の実例を提示することによって、行政機関、企業、市民の意思決定が、科学的、合理的に行われるよう支援することもミッションの一つです。
安全科学研究部門の前身の一つである化学物質リスク管理研究センターでは、ヒトや生態系に対するリスクが顕在化、または予測される化学物質について、科学的データに基づいて日本の現実的なリスクを評価しました。うち、25の物質については丸善(株)から「詳細リスク評価書シリーズ」として出版されました。本書は、行政、企業、市民などが化学物質管理の方策を検討する際に科学的な基礎となることが期待されています。
また、化学物質のリスク評価の理論をまとめた書籍が「リスク評価の知恵袋シリーズ」として出版されています。これは、リスク評価の方法論やツールをまとめ、その原理を説明したものです。特に、自分でリスク評価をしたい、評価結果をよく理解したい、評価結果の適用上の限界や問題点を知っておきたい、という方向けですが、こちらも詳細リスク評価書と併せてご活用ください。
さらに、詳細リスク評価書のための用語集を作成しています。