ナノ炭素材料(カーボンナノチューブ、グラフェン)の排出・暴露評価の手引き
概要
安全科学研究部門では、技術研究組合単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)に参画し、(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託研究「低炭素社会を実現するナノ炭素材料実用化プロジェクト」(P10024)において、カーボンナノチューブ(CNT)などのナノ炭素材料の自主安全管理のための技術開発を進めてきました(http://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100020.html )。
このたび、ナノ炭素材料を取り扱う事業者などが、安全性試験を行う際の参考として、下記の文書を作成・公開しました。自主安全管理の参考としてご活用いただければ幸いです。
ナノ炭素材料(カーボンナノチューブ、グラフェン)の排出・暴露評価の手引き
CNTを主に粉体として取り扱う作業環境における気中CNTの計測方法やその事例をとりまとめた「CNTの作業環境計測の手引き」(2013年10月公開)を改訂し、新たな知見を加えるともに、対象をCNT粉体からその複合材料、さらにグラフェンに広げ、ナノ炭素材料が複合材料として使われた場合に、製造、加工、使用、廃棄などのプロセスにより排出するナノ炭素材料を計測する手法やその事例を含めた「ナノ炭素材料の排出・暴露評価の手引き」を作成しました。
改訂履歴
2017年3月9日 一部加筆:
概要の図4及び3章の図3.1追加 3章の節番の入れ替え
3.7 CNT複合材料の切削試験・破砕試験 追加
3.8 CNT含有ゴムの耐候性試験及び摩耗試験 追加
2018年4月27日 英語版公開にあわせて一部加筆:
表2.3.1 電子顕微鏡観察のための粒子捕集方法を改訂
図3.7.2 切削試験における飛散粒子の形態別割合を追加
図3.7.4 CNT複合材料の切削による飛散粒子のSEM写真を一部追加
3.7.7 CNT複合材料の破砕による飛散粒子のTEM写真を一部追加
図3.9.3 エアロゾル計測器による計測結果を追加
その他、1.1節、2.3節に新しい情報を追加、誤植等の修正
内容等に関する問い合わせ先:tasc3-ml@aist.go.jp (@を小文字に変えてください)
同NEDO委託研究による「ナノ炭素材料の安全性試験総合手順書」、「ナノ炭素材料の自主安全管理支援のためのケーススタディ報告書」は、こちら